最終章の福田美蘭が怖かった。
本展覧会の大部分は、19世紀フランスを代表する画家エドゥアール・マネの時代的背景、画風の成りたちと、日本のマネ受容史を多めのキャプションでお勉強するモードだが、最後の最後で急転直下の展開である。
最終章では現代の美術作家に、マネにちなんだ作品を出品してもらっているのだか、福田美蘭の出してきたものがすごい。
昨年見た千葉市美術館での福田美蘭展では、浮世絵を中心に解釈して新しい作品を生み出していたが、時代的に遠かったせいか、おもしろいなあという印象にとどまった。
今回の解析対象はマネ。時代も手法も近いためか、現代との切り結び方が怖いくらいの冴えなのだ。
久しぶりに展覧会でゾワッとした。
追記 なお日展は選外だったとのこと。