ときよとまれ

みたもの、きいたものなどのまとめブログです(映画、演劇、展覧会 感想備忘録)

2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ポジティブで社会派な映画『コール・ジェーン』

人工中絶が違法だった1960年代アメリカ、弁護士の夫と高校生の娘と暮らす裕福な主婦ジョイは、妊娠とともに、心臓病が悪化し倒れる。このままでは命も危ういと、悩みながらも中絶を望むが、病院の理事会では手術は却下されてしまう。困り果てたときに目にし…

国立アイヌ民族博物館 プンカㇻ協働展示「アイヌの建築と工芸の世界- チセ、マキリ、アットゥㇱ -」@国立近現代建築資料館

チセは、アイヌの言葉で家のこと。 アイヌの伝統的な建築、工芸、素材となる植物などを取り上げた展示。鞘や柄に彫刻が施されたマキリ、木の繊維で作られた布など、建築だけでなく、家のなかにあったもの使われたものも、さまざま見られる。 展示の冒頭や、…

「ガラスの器と静物画」@オペラシティアートギャラリー

「ガラスの器と静物画 山野アンダーソン陽子と18人の画家」をみた。 ガラス作家山野が、画家が言葉で表現したガラスの器をつくり、画家はそれを描く。ガラスの器と絵、写真の展覧会。 なんだか相互作用の不思議さ、言葉で描かれたガラス器が実体化している不…

大将のおまかせで 映画「アーガイル」

スーパースパイ「アーガイル」の活躍を描く小説で人気の作家エリー・コンウェイは、次の作品の最終章に行き詰まっていた。アドバイスをくれる実家の母のもとにに向かったエリーは、途中自分のファンだという男に出会う。彼は自分は実際のスパイだと名乗り、…

人間的であろうとする男性がホモソーシャルを降りる話 映画「アパートの鍵貸します」

保険会社のサラリーマン、バディ(ジャック・レモン)は、不倫の情事用に既婚の上司たちに自分のアパートを貸している。よい評価、出世と引き換えだ。しかし、新たに部屋の貸し出し先に加わった人事部長のお相手は、バディが思いを寄せるエレベーターガールの…

錦糸町でも飲めばいいのに平山さん 映画「PERFECT DAYS」

わたしは、あまり好きではなかった。 つつましく暮らす役所広司なら「すばらしき世界」の方が、わたしは好きだ。 以下、気になったところを書くので、この映画を好きな人は用心されたし。 本作「PERFECT DAYS」は広告映画だと思う。 なんの広告かというと、…

チュ・ジフン七変化 映画「ジェントルマン」

捕まった探偵が、自分が巻き込まれた事件について語り始めるが、嘘発見器の判定は「嘘をついている」。二転三転する事件の真相は? チュ・ジフンの魅力たっぷりのコンゲームもの。 悪役の造形が、韓国社会を反映しているようで面白い。 犬もかわいい。 気楽…

最高です、ソクト刑事 映画「犯罪都市 NO WAY OUT」

シリーズ第三段。 今度の敵は、日本のヤクザと、癒着した汚職刑事。 ハイパーと呼ばれるドラッグが日本から持ち込まれ、広がってしまう。マ・ドンソク演じるソクト刑事は、事件を追い始めるが、薬は、暴力団の横流し品で、東京の組長はその回収と横流しした…

音楽が希望になる 映画「シング・ストリート」

不況のアイルランド、離婚秒読みの両親、学費が払えず荒れた学校に転校した主人公は音楽と友達と出会い、恋、自由、未来を夢見るようになり、行動を起こしていく。 監督の自伝的映画で、当時の音楽がたくさん使われる。主人公が新しいバンドにハマるたび、自…