ときよとまれ

みたもの、きいたものなどのまとめブログです(映画、演劇、展覧会 感想備忘録)

2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧

吹きガラス 妙なるかたち、技の妙@サントリー美術館

ガラスの不思議、とくに吹きガラスの優美な曲線を堪能できる展覧会。 ローマ時代の物から、現代美術のガラス作品もあり、そのかたちに驚かされる。 ガラスという割れやすい素材で、よく時代を越えて残ったなあ、と思う大作も! 現代の作家が、手法を解説する…

社会が蜘蛛を蔓延らせる『聖地には蜘蛛が巣を張る』

宗教都市を舞台に、娼婦たちと、彼女らばかりを狙う殺人者と、事件を追う女性記者を描く。社会に根付くミソジニー(女性嫌悪)と、それを許しているのは誰なのか。日本に共通するところも多い。 娼婦たちの境遇も、殺人者が社会の役に立っていると抗弁して、そ…

THE ORIGINAL@21デザインサイト

選考委員が選んだ、オリジナルなデザインのプロダクトが時代をおって展示されている。 いろいろ見られて面白いが、なにかがオリジナルであること、その魅力を伝えるためには、そのものだけ見せてもよくわからない。 それまでのデザインの趨勢や、その後の影…

今度は特撮だ!『映画刀剣乱舞-黎明-』

前回の映画、継承は本格時代劇だったが、今回は特撮に振り切った映画だった。 脚本は緩めで、テンポもいまいちだが、キャラクターの魅力で押し通す。 そんな映画である。 時の政府に搾取されまくりの審神者が、社会に見過ごされた子供たちと邂逅するのに、こ…

さばかれえぬ私へ 志賀理江子 竹内公太@東京都現代美術館

すっかり忘れて、都合のよいときだけ思い出して、復興ととなえて、 お金を注いで、暮らしを巻き上げて、声を潰して、 そんなふうに、ずうっとやってきた。 自分がそんな共同体に属している、事実を認識させる。 ずどんとくる展覧会。 www.tokyoartbeat.com

がんばれエスター!『エスター ファーストキル』

スリラー映画『エスター』の前日譚。 前作もとても面白く、さくっと見られるので、『エスター』を見てから、こちらも見るとよい。 前作を見た人は、よりエスターに感情移入できる巧みな脚本と演出。 なぜかエスターを応援したくなってしまう。 怖いのが大丈…

ものはいいが、展示がいまいち「橋本コレクション展 ―指輪よりどりみどり」国立西洋美術館

国立西洋美術館に寄贈された一大指輪コレクション、 橋本コレクションの一部を常設展の版画展示室のなかで、 こぢんまりと展示している。 珍しい形の指輪や歴史的な指輪、有名ジュエラーの指輪など、出ているものはよいし、宝石の蛍光の仕組みの解説などもあ…

だれにでもおすすめ! 映画『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』

こういうのが、いいんだよ! という絶妙な塩梅のエンタメアクション映画。 作り手が、たくさんの人に楽しんでもらえるよう細心の注意をはらって、それでいて とてものびのびと物語を紡いでいる。 テーブルRPG(TRPG )が原作だが、まったく知らなくても楽しい…

展覧会「重要文化財の秘密」 問題作が傑作になるまで@東京国立近代美術館

国宝展より、解説がメタ的というか、何がどう選ばれてきたのかが、語られていて面白かった。。 どういうものがよしとされ選ばれてきたか、選評なども引用されて、変遷もしめされる。 目玉はいろいろあり、教科書で見たことある作品も多い。 横山大観の『生々…