ときよとまれ

みたもの、きいたものなどのまとめブログです(映画、演劇、展覧会 感想備忘録)

2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

よくわからない、そこがいい「白井美穂 森の空き地」@府中市美術館

好きそうな雰囲気だったので、見に行ったが、 正直、ぜんぜんピンとこなかった。 でも、それでよいのだと思う。 現代の人間の世界は、わかりやすいものがたくさん流通していて、わからないもの、わかりにくいものは黙殺されている。 わからないものが、世界…

見せ方がうまい 音楽劇「エル ガレオン」

人気実力派声優が、幽霊船で現れる伝説の海賊たち(黒ひげ:大塚明夫、キッド:中村悠一、ダンピア:梅原裕一郎、フローチェ:高垣彩陽)と、不老不死の研究のためにそれを捕らえようとするイギリス王太子(蒼井翔太)、迎え撃つイギリス海軍(ネンソン提督:諏訪部順…

「豊嶋康子 発生法ー天地左右の裏表」「MOTアニュアル2023」@東京都現代美術館

「豊嶋康子 発生法ー天地左右の裏表」 一人の人がこの社会のなかで生きている、そのこと自体が社会に痕跡を残し、世界を変容させ、新たなものを生成する。 言われてみれば、それはそう、という感じなのだが、作品「書体」を見てちょっと感動した。 豊嶋さん…

美しくゆたかな映画「青いパパイヤの香り」

トラン・アン・ユン監督のデビュー作とは思えぬ完成度の映画。 しっとりしたベトナムの空気を感じる。 1950年代のサイゴン、働き始めた少女ムイの目から奉公先の人間模様、そして成長したムイの恋を描く。 飾り窓や柵、扉越しに撮される重層的な風景、それは…

音が怖いので映画館推奨「トーク・トゥ・ミー」

母をオーバードーズで亡くしたミアは、気晴らしに友だちとパーティーに出かけ、そこで話題の降霊ゲームをやってみる。キャンドルに火をつけ、不気味な手の置物を握って「トーク・トゥ・ミー」と唱える。すると霊が現れ、それを自分に招き入れるのだ。ただし…

極彩色の悪夢「見るまえに跳べ 日本の新進作家vol.20」@東京都写真美術館

今年はそんなに溜めずにサクサク書いていきたい。 新進写真家の展覧会だが、最後のうつゆみこが凄かった。キッチュで悪夢的な写真。被写体の取り合わせが、気持ち悪くてとてもよい。 展覧会では、普段見られないような「変なもの」を観たいので、大変満足し…

2023おいしかったもの

2023年おいしかったもの ベストスイーツ 京橋千疋屋 夜パフェ「フィーユ オ フレーズ」 夜限定のお酒を使ったイチゴのパフェ。イチゴの美味しさもさることながら、アマレット、カルダモンなどの香りが重層的で、全体としての構成の面白さがあった。夜パフェ…