ときよとまれ

みたもの、きいたものなどのまとめブログです(映画、演劇、展覧会 感想備忘録)

2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

企画が素晴らしい ポケモン×工芸展―美とわざの大発見―@金沢 国立工芸館

朝一の予約時間帯で行ったが、外に長い行列ができていて、大変混んでいた。 とはいえ、予約なしでも待てば入れるようにしていて、良心的。 ポケモンを現代に生きる工芸作家たちが表現した作品展。彫金、陶芸、ガラス工芸、レース編み、織物等々、さまざまな…

ひかりはどこから 池田晃将 虚影蜃光@21世紀美術館

ポケモン工芸展とはしごして行く。 美しい、うっとり。 伝統技法が、こんなSF的な表現にしっくりくるとは! 螺鈿がまるで、電脳世界のもののよう。内側から光っているみたいなのだ。 作品の他、池田氏の道具や私物、資料も展示してあり、 中に『ニーアオート…

一枚に濃厚な物語がある「幕末土佐の天才絵師 絵金」@あべのハルカス美術館

もう終わってしまったが、前期と後期を鑑賞した。 今のところベストかもしれない。 幕末から明治初期に土佐で芝居絵屏風を数多く残した絵師、金蔵。 人呼んで絵金。 元々は藩の家老おかかえ絵師だったが、贋作騒動に関わり、町絵師に。以来、絵の師匠をした…

ノーカントリーフォーチルドレン 映画『怪物』

罪は描くが、罰は描かない。 責任が雲散霧消していく日本的な映画だと思った。 以下ネタバレかもしれない。 ここはあの子達が生きていくのに適さないところ。 なのはわかるのだが、 でもその責任は、不用意な行動発言を繰り返す大人たちや、❰素朴で無邪気な❱…

女を利用して財を成し、その分女に徴収される『マルサの女』

初めて見た。 とても面白かった。 タイトルが出るまで、ラブホテル経営者、権藤(山崎努)がさまざまな女性を利用して金をもうけ、脱税していくようすがテンポよく描かれる。 そして、タイトルが出た後、マルサの女こと税務署の調査官、板倉(宮本信子)が現れる…