こういうのが、いいんだよ!
という絶妙な塩梅のエンタメアクション映画。
作り手が、たくさんの人に楽しんでもらえるよう細心の注意をはらって、それでいて
とてものびのびと物語を紡いでいる。
テーブルRPG(TRPG )が原作だが、まったく知らなくても楽しい。
TRPGには、大まかなストーリーをつくって、プレイヤーがゲームに参加できるよう支えるゲームマスターがいるというが、監督、脚本の担当の人は、初心者プレイヤーもバッチリ楽しませてくれる歴戦のゲームマスターのよう。
吟遊詩人で盗賊もしているエドガンは、相棒の戦士ホーガと、奪われた娘と宝を取り戻すために、詐欺師フォージと魔術師ソフィーナに立ち向かう。
暴力担当はほぼ女性。ホーガ役のミッシェル・ロドリゲスが見事なアクションを魅せる! 超強い! 得物が煉瓦でも斧でも強い!
エドガン(クリス・パイン)とフォージ(ヒュー・グラント)は、頭脳と口のうまさと胡散臭さで双璧をなす。ふたりが取り合うのは、宝だけでなくエドガンの娘の信頼である。
ファミリーで見に行っても安心なストーリーでもある。
いろいろな属性の人が、わいわい楽しめる、そのために見えないところでさまざまな工夫がある、とても素敵な映画だった。