5話目くらいまでの感想。ネタバレと言えばネタバレ。
レイニラは父王に向かって「あなたは王なのだから(私を従えられる)」という。
逆にいえば、王の世継ぎの姫である自分が従わねばならないのは王だけ、ということ。(なんなら王にも反抗する)
アリセントには、従わなければならないものがたくさんある(父、王、レイニラなどなど)。
だから、王との結婚も「従わねばならないこと」。
レイニラには、それがわからない。
レイニラは、特権に無自覚で、そのことがアリセントを傷つける。
あの晩の出来事で、アリセントがレイニラへの対抗を決意したのは、レイニラの特権性無自覚への怒りと、「なにもなかった」と嘘をつかれたことが大きかったと思う。
レイニラが、あったことを大まかに話していれば、ものすごく説教をされたと思うが、まだ敵対するには至らなかったような気がする。
信頼が欠けて友情が失われる。
いつかレイニラも「産まなければならない性」であることに直面して、「産まなくてもいい性」の特権に、やがて自分が無自覚だった特権に気づくのかも知れない。