ときよとまれ

みたもの、きいたものなどのまとめブログです(映画、演劇、展覧会 感想備忘録)

痛みをそのまま伝える『小さな心の同好会』ユン・イヒョン

あとがきによれば作家活動を中止している著者の、読むと痛みを感じるほどの短編集。

 

「これが私たちの愛なんだってば」が、痛烈。ある日、逆らいようのない存在に囚われ、狭い部屋に監禁された50代男性。その存在は、彼がダウンドッグというヨガのようなポーズをすると喜ぶ。

建築の専門家だった男性は自分の能力で、その存在に認められようとするが……。

 

ほめてるんだから、愛して(やって)いるんだからいいじゃない。

という訳ではない。

愛されかたも、選びたいものである。

 

いいたいことを伝えるのではなく、なにかを感じさせるのに、小説は向いている。

 

 

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