揺れるスカート、そのうつくしさを、世界の、風景の姿として描く。
ドレープの遠近、色の取り合わせの乱雑な鮮やかさ。
うっとりする。
遠くまでいかなくても、非日常を感じられる。
一般的な展覧会では、タイトルやキャプションに何らかの言葉で作品解説する言葉があり、それによって作品は見る人、社会のなかに位置付けられる。
この展覧会にも、作家が作品を語る映像やキーワードの表示はあるが、ごく少量におさえられている。
ふと目にしたスカートの揺れる様に目を奪われるように、鮮烈な画面に釘付けになる。解釈なく見る行為そのものが、非日常に人をいざなうのだ。