インテリアデザインの先駆者、倉俣史朗のいろいろな作品が見られる展覧会。
倉俣が残した夢日記やデザインラフが展示されているが、あまり細かいところまで詰めずに、思いついたときのイメージ、造形をそのままに制作していくらしい。
だからか、どこか浮遊感がある。
透明なアクリルのなかに、バラの造花を入れて、それで作られた椅子、「ミス・ブランチ」。
シンプルで、直線的なデザインなのに、夢のなかの光景のような非現実感をあわせもつ代表作は実物を見るとさらに不思議な感じがする。
そこに確かにあるのに、存在感が軽いみたいだ。
実際にものを見る面白さも感じられる展覧会だった。