イ・チャンドン監督特集上映で見る。
ミジャは、遠くで働く娘に代わって中学生の孫を育てている。介護の仕事もしながら、詩の教室に通いはじめる。しかし、同級生の自殺に孫が関わっていることがわかり、彼女は詩作を通して、これまで見ないようにしてきた真実を見つめはじめる。
いかにもかわいいおばあさん然としたミジャは、最初なんとなく、しあわせそうに暮らしている。やや認知能力にもおとろえがある。
しかし、詩の創作をはじめたことで、物事に目を凝らすこと、そこから考えることを手にする。
結末は、ハッピーエンドとはいえない。自分の人生の真実に気づくのは辛いことだ。
それでも、目を背けていては、自分の人生ではなくなってしまうのだ。