日本支配下の満州国に4人のスパイが降り立った。ソ連で訓練された4人は、ウートラ作戦のためハルビンを目指す。
しかし、満州国の特務機関はその動向をつかみ、罠を張り巡らせていた。
面白かった!
美しくスタイリッシュな映像、緊密でドライな騙し合い。
電話やメールを使わない情報伝達、暗号の解読法とアナログスパイのやり方もよい。
4人のスパイはスーパーヒーローではなく、数ヶ月訓練されただけの人だ。誰が味方かわからないなか、しだいに脱落しながらも、洞察力と機転で状況を打開していく。
ハルビンの路地を俯瞰するショット、凍りついた電線が檻のように、追われるもの、追うものすべてに覆い被さる。
満州国側の特務警察も中国人で、日本人は全く出てこないのだが、現地の人々を体制側と抵抗側に分断し、支配するやり方、今にも通じる抑圧と「夜明けをめざして走る者たち」への思いを感じた。
スパイものつながり