不覚にも半分くらい寝てしまったが、ラスト、別々の時代を生きていた主人公の女性たちが集まって歌う曲がとても良かったので、満足。
1920年代イギリスで療養しながら執筆に取り組む作家ウルフ、1950年ちかくのアメリカで一見幸せな生活を送る主婦リンダ、1999年のニューヨークでかつての恋人の受賞パーティーを開こうとする編集者クラリッサ。
時代も生活も違う女性たちが、交錯するそれぞれのセットで歌う。そうすると、時代を越えてそれぞれの歌が混ざりあう。
文学、評伝や新聞記事、あるいはうわさ話でも、会ったこともない遠い人のことを知って、共感する、そんな不思議が示されているよう。
3つの時代を行き来する音楽や美術にいろいろ工夫があり、「時代を越えて響きあう」3つの人生というのが、そのまま見せられる舞台になっていたのがよかった。