ときよとまれ

みたもの、きいたものなどのまとめブログです(映画、演劇、展覧会 感想備忘録)

2023-09-18から1日間の記事一覧

ヒロインも人間なので『人間ぎらい~メランコリックな恋人 喜劇5幕~』

フランスの古典演劇「人間ぎらい」、初めて観たが面白かった。 主人公アルセストは虚飾をきらい、とにかく正直に思ったままを口に出すことをいとわない。そのため社交界の人間関係に馴染むことができず、友人フィラントの常識的な人付き合いのしかたを批判し…

寝込みを襲う虎のような女「エリザベート1878」

宮廷生活に押し潰され、苛立ち疲れ果て、旅に出るオーストリア皇妃エリザベート。 宝塚のミュージカルでも有名な人物を、史実とはずらした作劇で描く映画。 エリザベートは疲れ、苛立ち、それでも自由を手に入れるため、もがく。 原題は『コルセット』であり…

「出来事との距離-描かれたニュース・戦争・日常」展@町田市立国際版画美術館

印象に残ったのは、ゴヤがスペインの対仏独立戦争を描いた『戦争の惨禍』と松元悠が実際のニュースをもとに描いた作品。 見聞きしたニュースを自分がさらに他の人に伝えるとき、表現によって、ニュースは変化する。絵でなくても、ちょっとしたことば遣いで内…

色気は男が出すもの 『仕掛人梅安』

藤枝梅安シリーズがテレビで放送されていると、つい見てしまう。 バイオレンス時代劇としてテンポよく面白い。 冒頭、ある仕掛け(殺し)の仕事で、父の仇と狙った浪人にとりこまれ、お稚児のように扱われている少年が出てくる。少年の母の依頼で浪人は殺され…